須 川 高 原 エ リ ア

須川の自然に囲まれた雲上の温泉地

岩手県・秋田県境に位置する標高1126mの「須川高原」全国屈指の強酸性温泉を楽しみながら、高山植物・お花畑・紅葉・湿原・火山といった自然を体感できるエリアです。栗駒山の登山基地にもなっており、休日には多くの登山者で賑わいます。標高が高いので夏も涼しく避暑地に最適です。


花の百名山

栗駒山の山開きは例年5月半ばころ。山開きの頃には、まだ山には雪が多く残っています。雪解けとともに一斉に咲き始めるイワナシ・イワカガミ・ショウジョウバカマなどの花々を皮切りに、多種多様の花々が入れ替わりで咲き乱れます。特に栗駒山北東斜面では地形的に積雪が多く、遅くまで雪渓が残るため湿原・お花畑が多くなっています。ヒナザクラをはじめとする花々を梅雨~盛夏まで楽しむことができます。

全山紅葉

栗駒山の秋の名物「全山紅葉」。秋になると、山肌を覆いつくすモミジやカエデなどの木々が一斉に色づき山全体を紅葉に染め上げます。赤・黄・緑の織り成すパッチワークは圧巻の一言!全山紅葉の山は全国的にも珍しく、毎年秋には多くの観光客で賑わいます。栗駒山が全山紅葉となる理由として、本来標高1000~1400m付近に分布するはずの亜高山帯針葉樹林(常緑の針葉樹林)がほとんど見られず、代わりに山頂まで落葉広葉樹の低木が分布しているという点が挙げられます。他にはないような特殊な山岳環境があるのかもしれません。

火山活動

栗駒山は、現在も活動を続けている活火山の一つ。特に最近では北斜面(岩手側)で活動が続いています。直近では1944年に水蒸気噴火を起こしており、現在も各地で火山ガスの噴出が見られます。須川高原を起点とする登山道・散策路では現在進行形の火山活動を体感することができ迫力満点です。1944年の水蒸気噴火により作られた昭和湖・ゆげが上がるゆげ山・硫黄の匂い立ち込める地獄谷・火山ガスにより変色した真っ白な荒涼地(地獄景観)などの非日常を体験できます。

湿原

須川高原には「イワカガミ湿原」「シラタマノキ湿原」を代表とする様々な湿原が点在しています。湿原とは植物の死骸が未分解のまま積み重なり何千年もの月日を経て形成されたもので、独特の景観が特徴的です。「シラタマノキ湿原」では厚さ約4m以上もの迫力ある泥炭が存在しており、これは約1万5千年以上も前から堆積してできたものと考えられています。「イワカガミ湿原」は人的にできた湿原といわれており、湿原の底にはかつて須川で行われていた硫黄採掘の際に発生した掘削ズリが大量に堆積しています。イワカガミの群落が見どころです。

 

高原の生き物たち

夏場、繁殖のために南方からやってくるイワツバメ、ハイマツの球果をついばむホシガラス、ヨツバヒヨドリを求めて飛び回るアサギマダラなど、須川は多くの動植物にとって大切な生活の場となっています。ゆっくりと動植物を観察するのも須川での楽しみの1つです。運が良ければ集団で飛んでいくアオバトや登山道を横切るテン・オコジョを見られるかも…?

アクセス

  • 総合案内(須川ビジターセンター)
    ※管理人不在の場合は下記番号まで
     TEL: 090-8258-9069
  • お車でお越しの場合
    東北自動車道一関ICから約60分
  • 新幹線・電車・バスでお越しの場合
    JR一ノ関駅下車 、車で約70分・バスで約90分       

    ※須川高原エリアは、11月上旬~4月下旬の国道342号線冬季通行止め期間はアクセス不可となります。詳しくは岩手県・秋田県の道路交通情報をご参照ください。